こりんの基礎医学研究日記

都内の医大を2014年に卒業。現在は大学院で基礎研究中。日々の研究の中で疑問に思ったことや勉強したことなどを主に自分のための備忘録として書いていきいます。ときどき臨床の話や趣味の話も。必ずしも学術論文等が元となっていない内容もありますので、情報の二次利用の際はご注意ください。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

トランスフォーメーション後培養は要るのか要らないのか?

昨日は大腸菌へのトランスフォーメーションを行いました。 半年ほど前にはやる機会がたくさんありましたが、その後しばらくは別の実験をしており、昨日久しぶりにやる機会がありました。 今日はトランスフォーメーション後培養(英語では"outgrowth", "recove…

Sleeping Beautyトランスポゾン【備忘録】

先日読んでいた論文にSleeping Beautyトランスポゾンなるものが出てきました。 トランスポゾンについていくつか勉強したこと主に自分用のメモとして残します。 ・トランスポゾンとは…移動するDNA(ゲノム上を移動できる)。 ・トランスポゾンが移動してしまう…

ウェスタンブロッティングのトラブルシューティング:非特異バンドが多すぎるとき②

前回、ウェスタンブロッティングの際の2次抗体について書きました。 ウェスタンブロッティングのトラブルシューティング:非特異バンドが多すぎるとき① - こりんの基礎医学研究日記 ***追記(2019/10/1)*** ウェスタンブロッティングに関しては以下記事も書き…

ドイツ旅行記【黒い森・シュバルツバルト】その2

前回の続きです。 前回は ①ボルファッハ・オーベルボルファッハ ②ストラスブール について紹介しました↓ ドイツ旅行記【黒い森・シュバルツバルト】その1 - こりんの基礎医学研究日記 ③フロイデンシュタット フランクフルトからボルファッハに行くとき、ボル…

ドイツ旅行記【黒い森・シュバルツバルト】その1

いつも研究関連の話が多いですが、今回は夏休みのドイツ旅行の話を書きたいと思います。 家族の仕事の都合でドイツの田舎町オーベルボルファッハに1週間ほど滞在する機会があり、その際に回った町のことについて書きたいと思います。 シュバルツバルト=黒い…

ウェスタンブロッティングのトラブルシューティング:非特異バンドが多すぎるとき①

ウェスタンブロッティングはタンパク質を検出する方法で先日まで毎日のように行っておりました。 ***追記(2019/10/1)*** ウェスタンブロッティングに関しては以下記事も書きました。 ウェスタンブロッティングのトラブルシューティング:非特異バンドが多す…

精巣捻転に関するレビュー

本日も臨床論文紹介です。 先日の救急外来当直の際に、18歳の精巣捻転を見ましたので、レビューを読んでみました。 Contemporary Review of Testicular Torsion: New Concepts, Emerging Technologies and Potential Therapeutics www.ncbi.nlm.nih.gov 【背…

ジェノタイピング:バンドが多すぎるとき

ジェノタイピングとは…遺伝型の判定のこと。 今回はある遺伝子ヘテロ(+/-)とWildType(WT=+/+)を掛け合わせて生まれてきたマウスの子供のジェノタイピングを行いました。 ある遺伝子に関して(+/-)と(+/+)のマウスを掛け合わせると、(+/+):(+/-)=1:1で生まれる…

マウスへの後眼窩静注

マウスへの造血幹細胞移植や薬液静注は後眼窩に行われますが、初心者にとっては簡単ではありません。 もう1つの方法として、尾への静注という方法もありますが、どちらもほぼ同等の効果が得られ、後眼窩への静注は合併症も少ないと書かれています。 www.ncbi…

スター活性:制限酵素で非特異的な場所が切れてしまう理由

今やっている実験ではありませんが、以前やっていた実験で、ベクタープラスミドを2つの制限酵素でカットするというのがあったのですが、その時のことを少し書きます。 今回はEcoRI-HFとPacIの2つの制限酵素でプラスミドをカットし、その後電気泳動を行い、き…