2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧
レナリドミドは多発性骨髄腫の主要な治療薬の1つ。骨髄異形成症候群やマントル細胞リンパ腫で使用される。 レナリドミド(LEN)の代表的有害事象の1つである皮疹(skin rash)について取り上げる。 皮疹はLEN使用者の最大1/3で見られる。(一般的に22~33%) Grade3…
慢性骨髄性白血病(CML)患者は以前は生涯TKI内服を継続しなければならなかたが、近年ではTKI治療中止が新たな目標となっている。 ※CML患者の平均余命は一般集団に近づいている。 Bower H, et al. Life Expectancy of Patients With Chronic Myeloid Leukemia …
イサツキシマブは、ダラツムマブの次に登場した抗CD38モノクローナル抗体製剤。 造血器悪性腫瘍の腫瘍細胞表面に高頻度に発現するヒトCD38抗原に結合することで、抗悪性腫瘍効果を発揮する。補体依存性細胞傷害(CDC)作用、抗体依存性細胞傷害(ADCC)作用…
近年頻繁に使われるようになったベネトクラクスを用いたAML治療に関するいろいろをメモ的に集約します。 ベネトクラクスとは BCL-2阻害薬。腫瘍細胞のアポトーシスを誘導する。 BCL-2は通常は細胞内のミトコンドリアに存在しており、アポトーシス抑制作用が…
2022年より国内承認されびまん性大細胞性B細胞リンパ腫(DLBCL)の標準治療はR-CHOP療法からPola-R-CHP療法となった。当院でも基本的にDLBCLの方はPola-R-CHP6コース+R2コースで治療している。 しかしLow risk DLBCLの場合は、Pola-R-CHPの方が有意と言うわけ…
びまん性大細胞性リンパ腫(DLBCL)の中枢神経(CNS)再発は、全生存期間(OS)中央値が6か月未満と致死的な合併症。なので予防が大切。 El-Galaly TC, et al. Treatment strategies, outcomes and prognostic factors in 291 patients with secondary CNS involve…
文献紹介。自分用の備忘録的な位置づけです。 BloodのHow I treat CLL patients with ibrutinibまとめです。 Introduction IbrutinibはCLL患者のあらゆるフェーズで有効な薬剤の1つ。 RESONATE試験では、4年間のフォローアップで途中中断患者は12%ほど。多…