前回の更新からしばらく日が空いてしまいましたが、再び勉強したことや実験でやったことなどを記録していこうかと思います。
本日はウェスタンブロットのゲルを作成しました。ウェスタンは以前にもやったことがあるのですが、その時は市販のゲルを使っていました。始めて自分で作成しましたのでその記録です。
ちなみに以前使用していたゲルはこれ↓
ウェスタンブロットはタンパク質を検出する手法の1つですが、その過程の1つにSDS-PAGE≒電気泳動があります。この時使用するのがポリアクリルアミドゲルです。
材料は以下の通り
3.5x buffer
40% acrylamide →分離させたいタンパク質の分子量に伴って必要量が変わる
H2O
BPB (x100) (Bromophenol blue)
10% APS (Ammonium Persulfate, 過硫酸アンモニウム)
TEMED (テトラメチルエチレンジアミン)
ゲルは上下1つのパートに分かれており、上部(サンプルを入れるためのギザギザ部分があるところ)がStacking gel、それより下のサンプルが泳動されていく部分がSeparating gel(running gelなど他の呼ばれ方もあり)と呼ばれている。
それぞれ組成が別なので、それぞれの溶液が必要となる。具体的手順は今の通り。
1.ゲル作成に使用する板やコームをアルコール消毒→水分を除去し乾かす。
2.材料を混ぜる。APS、TEMEDは最後。特にTEMEDは入れるとアクリルアミドの重合が始まるため注意。アクリルアミドの量も注意。作りたいゲル濃度に応じて量が変わる。
3.1.であらっておいたキットを組み立てる。
4.まず下部分=Separating gel用の溶液を、APS、TEMEDを加えたのちに組み立てたキットのすき間に入れていく。ゲルの上端が乾燥しないように、蒸留水やイソプロパノールを5mmくらい重層する。→25分おく。
5.ゲルが固まるので、重層しておいたイソプロなどを取り除き、Stacking gel用溶液を入れる。気泡が入らないように注意しながらコームを重層した液体部分に差し込み、再び25分おく。
6.ゲル完成。4℃にて3日間保存可能。