今回はAbstractのみです。
Ni F, Yu WM, Wang X, et al.
Ptpn21 Controls Hematopoietic Stem Cell Homeostasis and Biomechanics.
Cell Stem Cell. 2019 Apr 4;24(4):608-620.e6.
- 造血幹細胞(HSC)にはタンパク質チロシンホスファターゼであるPtpn21が高度に発現している。
- Ptpn21は細胞の物理的剛性の維持に関与している→つまりPtpn21によって細胞の形が維持され、骨髄外に(血管内皮細胞の隙間を通って血管内に)HSCが出て行ってしまうのを防ぐ効果がある。
- Ptpn21を欠損させると…
・細胞骨格維持を制御するSeptin1がリン酸化される
→細胞骨格のリモデリングが損なわれる
→物理的剛性がなくなり細胞が変形しやすくなる
→血管内皮細胞の隙間を通って血管内に出ていきやすくなる
(ニッチから出ていきやすくなる)
・HSCの移動性が向上
・静止状態が低下
・アポトーシスが増加
・再構成力が低下 - Ptpn21が細胞力学を維持している。