自分用の備忘録のようなものです。間違いがある場合もあるかもしれません。
BrdU=bromodeoxyuridine(ブロモデオキシウリジン)
チミジン・アナログであり、細胞周期S期において新たに合成されるDNAに取り込まれ、分裂細胞とその娘細胞を標識することができる。
BrdUを用いた細胞増殖の観察
増殖中の細胞が、G1,S,G2期のどの時期にどのように分布しているかを調べたいときにBrdUが利用できる。
※光学顕微鏡を用いてもG1期とS期は区別することができない(形態的には特に差がないため)。
例えば目的の細胞をBrdUを含んだ培養液で1時間培養する。このとき、S期BrdUが取り込まれるが、この取り込まれたBudUは、分裂したとき(G2/M期)に半分の蛍光となる。
参考画像「細胞周期」
G1:DNA量1倍体+BrdU取り込みなし
S:DNA量1倍体(~2倍体)+BrdU取り込みあり
G2/M:DNA量2倍体+BrdUはS期の半分
つまりBrdU取り込み量とDNA量をフローサイトメトリーを用いて測定できれば、G1,S,G2/M期を区別できる。DNA標識は、Propidium Iodide(PI)や7AADなどを用いて可能。
参考画像
BrdUを用いた細胞周期の観察
ある細胞の分裂周期がどのくらいかを調べたいとき、その細胞をBrdUとともに培養し、全ての細胞がBrdUを取り込んだ細胞となるようにする(マウス成体内の細胞を標識したいときはマウスにBrdU入りの水を飲ませるなどする)。ここでBrdUの取り込みをやめ(BudUとともに培養するのをやめる、BrdU入りの飲水をやめるなど)、定期的に細胞を観察し、蛍光量が半分となるポイントを見つける。例えば、3日間で蛍光量が半分になったことを確認できれば、細胞周期は約3日であろうと推測できる。
参考文献:
http://pdbu-support.bio-rad.co.jp/fcguide/0703.html
https://www.bdj.co.jp/pdf/64-035-01.pdf
http://www.med.u-fukui.ac.jp/CRL/REPORT/2014yamamoto.pdf