Cell誌のMost readの論文見てみました。
Garcia-Beltran WF, et al.
Multiple SARS-CoV-2 variants escape neutralization by vaccine-induced humoral immunity.
Cell. 2021 Mar 12:S0092-8674(21)00298-1.
- SARS-CoV-2ウイルスの変異体が各地で多数報告されている。
- 特にワクチンのメイン機構である中和抗体の標的のスパイクに変異を持つ変異株が多種出現している。
- 現在世界で使われ始めているmRNAワクチンが有効かを調査。
- 実験にはファイザー社とモデルナ社のワクチンを使用。
- SARS-CoV-2変異株のうち10株を模倣した偽ウイルスに対して、BNT162b2またはmRNA-1273ワクチンのいずれかを1回または2回接種した99人の中和効力がどの程度かを評価。
- 10種のうち5種は中和耐性あり。
- 受容体結合ドメインRBDに変異を持つ菌株では中和不十分とのこと。
- 筆者らはワクチンの課題が浮き彫りになったと指摘。またウイルスもここから進化していく可能性があり、注意を要するとしている。