先日聞いたセミナー内容のまとめです。今回は短めの記事です。
老化はなぜ起こる?
おおまかには以下の2つの説があり。
1.プログラム説:Programmed theory of aging
人間の老化・死は遺伝子にプログラムされているという説。生物が老化し、最終的に死に至った方が、食べ物の競合などを防ぎ、その種にとってメリットになるという考えからきている。細胞分裂に伴ってテロメアが短かくなっていくという機構も根拠の1つとなっている(種によって決まった分裂回数があり、それを超えると分裂できなくなり老化が発生するという考え)。しかし進化論的考えからあまり支持されていない。つまり自発的に、種のメリットのために集団から除去されるメリットが進化論的に見いだせない。
2.非プログラム説:Non-programmed theory of aging
上記の理論は逆。その中でもエラー蓄積説が有名。細胞分裂の過程で遺伝子の変異が起きていき、これが蓄積し、ダメージを受けることで老化・死亡に至るという考えである。しかし、例えば、食べる餌の種類によって寿命が何倍も変わったり、一部老化徴候をほぼ示さないヒドラなどの生物がいる中で(つまり老化しない機構を生物は作ろうと思えば作ることができるにも関わらず)、多くの生物が老化するのは、意図的=プログラムされているのではないか?といった疑問点もある。
両者を組み合わせた広義のプログラム説もあり、これがフリーラジカル説から派生した酸化ストレス説である。加齢に伴って生体物質の酸化が進行、これに伴ってダメージが蓄積し、老化するという説。
以下のページがとても参考になりました。
老化のプログラム説とエラー説(非プログラム説) - Ultrabem - トップページ