公衆衛生に関するレクチャーを受けました。それで新たに学んだこと、よくわからなくて後で調べたことなどをメモ的に書いていきます。
①帰無仮説を設定する。
②対立仮説を設定する。
③αを設定する。
α= probability of Type I Error 有意水準のこと。多くの場合0.05
④データを集める。
⑤統計計算をする。
⑥帰無仮説を棄却または採用する。
- 検出力をあげる、またはp値を下げるとサンプルサイズは大きくなる。
- 小さな差を検出しようとするとサンプルサイズは大きくなる。
サンプルサイズの計算(以前の記事から引用)N in each group = f(α, β) x [{π1x(100-π1)+π2x(100-π2)}/(π1-π2)^2]
N: 各郡のサンプルサイズ
f(α, β): α=タイプIエラー=有意水準とβ=タイプⅡエラー(検出力は100-βの確率)をどのように設定するかによって変わる。
π1=標準治療での効果
π2=新規治療に臨む効果
例↓
2種類の鎮痛剤を比較する二重盲検の無作為ランダム化試験を組むことを考える。
鎮痛薬A: これまで使われてきた標準鎮痛薬。これは40%の人のには効果的でない。
鎮痛薬B: 新たな鎮痛薬。これの効果をRCTにて調べたい。効果的でない人が25%減少すれば、臨床的に使えるだろうと判断した。
検出力80%、有意水準5%とする。
→この効果的でない…の部分を小さくするとサンプルサイズがより必要になる。
例えば上記の通り25%だと、各郡当たり353人→全体では353x2=706人
10%だと、各郡当たり2308人→全体で2308x2=4616人
逆に言うとサンプル数を大きくすれば小さな差も検出できてしまう。これは良し悪し…例えば上記の例で赤字部分を1%としてもサンプル数を増やせばその差を検出できるが、臨床的には、鎮痛剤Bが鎮痛剤Aより1%効果が優れていたところでほぼ意味がない。
サンプルサイズ計算に関してはこちら - その他、検出力をあげようと思ったら…
有意水準を下げる、サンプルサイズを増やす、片側検定にするなどの方法がある。