今回も実験プロトコール記述です。
この目的は、自分の頭の整理・知識の確認の他に、いわゆる「おばあちゃんの知恵袋」的な、文献や教科書に載っていないけど知ってるとちょっと役立つようなことを記録しておくことです。
正確性には注意を払っておりますが、利用の際はご注意ください。
RNA抽出
キット使用→NucleoSpin RNA Plus
RNAを扱うときは、手などにRNaseが付着しており、分解されてしまう可能性があるため、グローブを着用し、ラップやアルミをテーブルに敷いた上で実験を行う。当ラボではさらにRNA実験専用のピペットマン・チップを用いて行う。
- マウスを安楽死させた後に腎臓と肝臓を取り出す。キットに指定された従量(今回は各20mgずつ)を測り取り、専用の1.5mlチューブへ。チューブ内に各350μl LBPを入れ、5mlシリンジ+21G針を用いて細胞をバラバラにする。
→ここで中断する場合はチューブを-80℃冷凍庫へ。 - 別の専用1.5mlチューブにカラムをセット、カラムの上から、1.で臓器を溶かした溶液を入れ、11,000r x g 30秒 遠心。液体の方(カラムではなく)を使用。
- 100μl BS=biding solutionを加える。ボルテックスやピペッティングで良く混合。
- 新たな専用チューブ+カラムに3.の溶液を入れ、11,000 x g 15秒 遠心。
※カラムにRNAはトラップされている。 - Wash 3回
①200μl WB=washing buffer1 を加え11,000 x g 15秒 遠心。
②600μl WB=washing buffer2 を加え11,000 x g 15秒 遠心。
③250μl WB=washing buffer2 を加え11,000 x g 2分間 遠心。 - RNA溶出30μl RNase-free H2O を加え11,000 x g 1分間 遠心。
→これをもう1回(合計2回)繰り返す。 - 必要に応じて吸光度計にて濃度測定。
※RNA保存は-80℃
注意点的なものは、ネットを探してみてもそんなにはありませんでしたね…冒頭に記載したようにDNAと比較してRNAは分解しやすいとされており、操作に注意が必要とされていますが、ネットではこんな記事が…
これ↑によると素手でも慎重に行えば結果に影響はないようです。しかし手にはやはりRNaseは存在するようであり、グローブをした方が安心ではあるかと思います。
今回は以上です。