少し更新をさぼってしまいました。
本日の記事は学位審査に関してです。ついに博士課程も4年目なのでこの時期がやってまいりました。これは自分用の記録として、また今後同じ道を進む方の参考になるように学位審査の準備と当日のことなどを書いていきます。
まず、9月初旬ごろに学位授与願いを提出、11月ごろに初回の博士論文提出がありました。
以下のような仮製本の状態で博士論文を提出しました。
(出典:株式会社エルビーエス)
大学によっては中間審査があるところも多いようですが、私のところはありませんでした。いきなり最終学年の最終審査です。
で、11月ごろに上記の状態の論文を提出し、その後、論文をレビューする主査1人と副査4人の計5人が決まります。
そして1月に学位審査という流れになります。今回はZoomでの審査でした。
合計の審査時間が1時間半取られており、流れは以下のような感じでした。
研究内容発表(パワーポイント) 50分程度
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各審査の先生方からの質疑応答(30-40分程度)
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学生(私)はRoomを退室し審査員の先生方のみで協議(5-10分程度)
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主査の先生から論文の修正点やフィードバック等について説明
これで終了です。本当は発表は30-40分程度にしたかったのですが、「普段早口気味なのでゆっくり目にしゃべるように」と指導教官から指示を受けていたので、ゆっくりしゃべるようにしたら思いのほか時間がかかってしまったという感じです。ちなみにスライド合計は86枚でした。
フィードバックは、専門外の先生からの質問も多く、こちらが予想していなかったものもあり、中には「?」という首をひねってしまうものもありましたが、これはこれで勉強になりました。やはり自分の分野だけしかやっていないとわからない着眼点というものがあります。
そして、いろいろフィードバックを受け、今後それを修正して、最終提出となります。ちなみに最終提出は2月末です。
これまでも症例報告はいろいろ書いてきたんですが、学位論文はまただいぶ毛色が違う感じです。指導教官からも、学位審査の先生からも何度も「もっとわかりやすく」「もっとわかりやすく」と注意を受け、「わかりやすくってどの程度?」というのが正直なかなかよくわかりませんでした。
例えば、臨床の論文ですと、「敗血症は非常に緊急性の高い疾患であり、治療法の確立した現在でさえ、集中治療室に入室する患者の上位を占め、未だ死亡率も高い」などと導入部分が始まるわけですが、「敗血症とは細菌が体に侵入し体内で活動することで臓器が正常に機能しなくなり…」などといった「敗血症とはなんなのか」といった説明などしません。専門外であろうと、そんなことは全ての科の医師が知っているからです。
しかし学位論文だとこういうところから説明しないといけないわけです。中学生でもわかるように説明しろとも言われました。しかし、かといって平易な言葉を使いすぎると、「幼稚すぎる」と注意されます。
今回も、白血病の説明の際に、「正常に機能しない白血球で骨髄内がいっぱいになってしまい…」などと説明したところ、「いっぱい」などの表現が幼稚だと注意されました。「中学生にもわかるように」じゃなかったのかな…?
そんなこんなでなんとか学位審査を終えました。これから修正です。
現時点で2万字程度、参考文献は40ほどでしたが、もう少し増えるかもしれません。
引き続きやっていきます。