勉強したことのメモ。
TPO=トロンボポエチンは造血幹細胞(HSC)の維持に必要な因子の1つ。
- 骨髄における巨核球の増加・成熟を促し、血小板数を増加させる。
血小板特異的な増殖因子。 - TPOをノックアウトしたマウスでは正常マウスの10~15%程度まで血小板が減少する。(しかし他系統の血球は減少しない)
- 抗がん剤などによる骨髄抑制の後にTPOをin vivoで投与すると、血小板数回復はもちろんのこと、貧血や白血球の回復にも有効。
- TPOの受容体はc-mplである。受容体MPLは造血幹細胞、巨核球前駆細胞から血小板に至る巨核球-血小板系、赤血球前駆細胞に発現している。
- またTPOの受容体への結合によってJAK2のリン酸化が起こり、JAK2-STAT3/STAT5経路やPI3K-AKT経路の活性化が起こる。
参考:
一般社団法人日本血栓止血学会「トロンボポエチン(TPO)」
松村 到「TPO/c-mplと造血幹細胞」日本内科学会 1999 年 88 巻 12 号 p. 2487-2492