本日のStem cell reportのMost readです。
概要のみ紹介。
Krishna C. Vadodaria, et al.
Altered Neuronal Support and Inflammatory Response in Bipolar Disorder Patient-Derived Astrocytes, Stem Cell Reports, 2021,
双極性障害は周期的な気分変調を特徴としている。双極性障害患者は末梢の炎症誘発性状態と脳内のグリア細胞集団の変化を有している。双極性患者と健常者の細胞をもとに、人工多能性幹細胞(iPSC)細胞からアストロサイトを発生させ、炎症関連表現型を解析した。双極性障害患者のアストロサイトは、トランスクリプトームの変化を示し、ニューロン活動の低下を誘発した。IL-1βで刺激された双極性障害患者のアストロサイトはIL-6分泌増加がみられた。これらの研究から、双極性障害患者のアストロサイトがニューロンの興奮性を機能的にあまり支持しておらず、この効果が部分的にIL-6によって媒介されていることを示唆している。双極性障害患者ではIL-6濃度が高いことが分かっており、アストロサイトを介した炎症性質なる伝達が疾患発症に関与していると考えられる。