昨日受けたセミナーの要約です。
自分用の備忘録的な感じです。
「化学療法総論」
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化学療法の薬物動態
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抗菌薬は、有効濃度で有害事象がでにくい…なぜなら、細菌と生体細胞は全く別物の細胞だから。しかし癌細胞はもともと正常体細胞なので、癌細胞に効果的濃度であれば正常細胞も影響を受けてしまう。
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有効濃度が狭い。全く抗癌剤の効果がない人でも正常細胞はダメージを受けてしまい、有害事象は生じてしまう。
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抗癌剤の毒性(≠効果)を規定するのはAUC=投与量/クリアランス
クリアランスには肝機能や腎機能が関与してくる。
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問題点としては…
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肝障害時の化学療法…肝機能の評価は複雑で難しい。
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腎障害時の化学療法…肝臓に比べればシンプル。
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同じプラチナ製剤でもカルボプラチンとシスプラチンではやや使い方が異なる。
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抗体薬
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とにかく複雑なので使う薬剤ごとに吟味する。
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化学療法の目的
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かんの治療理論
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Skipper理論
主に血液腫瘍に当てはまる。抗癌剤を複数回投与することで腫瘍細胞量を減らし、ある程度の数以下になったら自身の免疫でゼロになることを期待する。
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Gompertzianモデル
主に固形腫瘍。CTなどで分かるくらい大きくなってくると既に癌細胞増殖はゆっくりになってきている。上図のS字の右上部分に相当。なので、抗癌剤は聞きにくいかも…(抗癌剤は分裂がさかんな癌細胞に効果的)。アジュバント療法はこの観点から理に適っている(眼に見える病変は手術で切除。見えない小さな病変はアクティブに分裂していることが予想されるので抗癌剤が効きやすいと予想される)。
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薬剤耐性
癌細胞増殖によって耐性率が上がってしまうので早期に多剤併用化学療法が推奨される。
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化学療法により発症するB型肝炎
通常であればHBs抗原-であれば問題とならないが抗癌剤によって出てきてしまう場合も。
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化学療法剤の分類
①DNAを直接攻撃する…アルキル化剤
②代謝拮抗剤
③抗癌性抗生物質 →漏れるとまずい!
④植物アルカロイド →漏れるとまずい!
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アルキル化剤
骨髄抑制前処置にしばしば用いられる。悪性リンパ腫に対する化学療法・骨髄移植を利用する場合、骨髄抑制は骨髄移植によってカバーできるため他の有害事象がきつすぎないものを移植前処置としては用いる。
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代謝拮抗剤
主なものとしてはメソトレキセート、アリムタ、キロサイド、5-FUなど。
血液領域で使われるのは大量療法。たとえば脳内に腫瘍ができたら?
→BBBを通りやすい薬剤を入れる、髄注するなどの方法がある。
しかし前者の薬剤は限られており、髄中も脳実質内の腫瘍には効果低い。
→そこで大量療法がある。アルキル化剤は毒性が強いが、代謝拮抗剤は容量依存的に毒性が増えるわけではないので、大量療法が可能。一時的に血中濃度を大きく上げ、すぐに尿中に排泄させる。BBBを少しでも通すことができれば、効果が期待できる。
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抗癌性抗生物質
代表的なものはアントラサイクリン。心毒性が大きいことが注意点。
心毒性は遅れて生じることも。一生で使用できる量は決まっている。
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植物アルカロイド
代表的なものはオンコビン、タキソテール。神経障害の副作用多い。
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分子標的薬
遺伝子変異にはいくつかパターンがあり、活性化するタイプのものと機能が無くなるタイプのものがある。後者の機能を回復させるのは困難だが、前者に関しては対処がある程度可能。
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リツキシマブ 最初の成功例
B細胞はなくなってしまうが、CD20を出していない樹状細胞などは残るため液性免疫はあまりダメージを受けない。B細胞リンパ腫の多くはCD20を発現しているなどの好条件が重なりリツキシマブは一定効果を得ている。
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小分子化合物の中には経口内服薬も。
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TKI=チロシンキナーゼ阻害薬
BCRを特異的阻害し、他のチロシンキナーゼを阻害しないのが最も理想的が、今のところはまだそれは達成できていない。血小板のTKに働くと出血傾向、心臓のTKに働くと心不全などに至ってしまう。
→これがオフターゲット効果(本来ターゲットとしていない効果のこと)。BCR-ABL以外のチロシンキナーゼを阻害してしまうために起こる。
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抗体医薬
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Infusion Reaction:厳密にはアレルギーではないがアレルギーに似た反応が起きる。
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造血幹細胞移植:最も強力な免疫療法
造血幹細胞は非常に寿命が長い。1年に1回程度しか分裂しない。基本的に骨髄にしかいないが、化学療法後回復期やG-CSF使用後などに末梢に出てくる。かつてはHLAというものの存在が分かっておらず失敗に終わっていたが、HLAが見つかってから成功するように。HLA完全一致ではない移植も近年では行われるように。他の癌腫でも一時検討されるもうまくいかず。
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骨髄採取は負担が大きいため末梢血幹細胞移植も最近は行われるように。
臍帯血移植はもっと簡単。
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