総合内科専門医レポートを書くに当たり、勉強した内容や調べた内容などのメモです。備忘録的な感じです。
★Mesalazineによる薬剤性好酸球性肺炎
Mesalazineで治療中の潰瘍性大腸炎患者の中に、肺障害が見られる場合がある。
→この場合、可能性は2つ…①薬剤性肺障害 ②潰瘍性大腸炎の腸管外病変
後者は稀であり、0.4%程とされる。 また腸管病変の活動性と並行するとされる。前者も比較的稀ではあるが、国内では40例ほどの報告がある。(1,2)
好酸球性肺炎の診断基準 (3)
①末梢血好酸球増多と肺の画像における異常所見
②肺生検での肺組織の好酸球浸潤
③BALFでの好酸球増多(10%以上)
Mesalazineによる薬剤性肺障害は18-72歳に発症し、多くは投与開始後4-20週間で発症(中央値:12週間)するとされ、総投与量と発症までの期間に相関はないとされている。(4)
- Jung Hyun Kim, et al. Asia Pac Allergy. 2013 Apr;3(2):136-9.
- Sumner C. Kraft, et al. Arch Intern Med. 1976;136 : 454-459.
- Talmadge E King, Jr, MD. Post TW, ed. UpToDate. Waltham, MA: UpToDate Inc. https://www.uptodate.com (Accessed on Feb. 18, 2020.)
- 箱田有亮ら. 日呼吸会誌. 2004; 42(5):404-409.