こりんの基礎医学研究日記

都内の医大を2014年に卒業。現在は大学院で基礎研究中。日々の研究の中で疑問に思ったことや勉強したことなどを主に自分のための備忘録として書いていきいます。ときどき臨床の話や趣味の話も。必ずしも学術論文等が元となっていない内容もありますので、情報の二次利用の際はご注意ください。

Folskolin フォルスコリン

調べたことのメモ。

 

ウイルス作製に使うフォルスコリンのことが気になったので調べてみた。

 

フォルスコリン: Forskolin)は、インド原産の植物であるコレウス・フォルスコリにより産生されるラブダンジテルペンである。ホルスコリンあるいはコレオノール(Coleonol)とも呼ばれる[2]。ホルスコリンは、一般に細胞生理学の研究や実験でサイクリックAMPcAMP)の濃度を上げるためによく利用されている。

 

コレウス・フォルスコリ↓

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出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

ちなみにDHCでも「フォースコリー」というサプリメントが発売されており、商品紹介ページには「健康的にダイエットをしたい方、スリムな体をキープしたい方をサポートします。」とある。

もともと降圧剤などの高血圧等の症状において用いられてきたものであるが、2005年に本種に含まれるフォルスコリンについて、肥満の男性での顕著な体の引き締まり、骨量およびテストステロンの増加が認められたとする研究が発表され[2]DHCなどからフォルスコリ抽出物を含有するダイエット食品も販売されるようになった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

ウイルス作製に用いる意味は、

cAMP濃度増加

→PKA(プロテインキナーゼA)活性化

→CMVプロモーター転写活性増加

→目的遺伝子の発現が亢促進

というしくみを生かしウイルスタイターを上げるのに役立っている。

※多くの哺乳類では細胞質中のcAMP濃度が上がることによって多くの遺伝子の発現が亢進する。そのような遺伝子はすべてcAMP応答要素(cAMP-response element, CRE)とよばれるDNA塩基配列を上流に持つが、CMVプロモーター領域にcAMP 応答配列結合タンパク質配列が存在する。