今日は解説的内容です。
<追記>
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タンパク質の検出方法
タンパク質を検出する方法として、2つの方法があります。
ウェスタンブロット:抗原抗体反応と分子量の違いで目的のタンパク質を検出。
ELISA:抗原抗体反応を用いて目的のタンパク質を検出。
例えば、あるホルモンが分泌されないことによっておこる病気があったとして、そのホルモンが血液中に出ているか出ていないかを調べるのにウェスタンブロットやELISAが使われるというわけです。(ホルモンはタンパク質でできているものもそうでないものもあり。)
上記のようにウェスタンブロットは、抗原抗体反応に加えて「分子量の違い」でも目的タンパク質を検出するのでより正確。どちらの方法でも定量が可能。
ウェスタンブロットについては後日詳しく述べたいと思うので、本日はELISA法の解説を。
ELISAの原理
ELISA=Enzyme-linked immuno-sorbent assayの略。
まずは直接法。
<直接法>
検出したいタンパク質がくっついているプレートに、そのタンパク質と反応する抗体を入れ、反応させる。(反応しなかった抗体は洗い流す)抗体と反応して発光するような物質を入れ、発光させ、発光量を検出することでタンパク質の量を測定する。
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最も基本的な方法だが、実際に行われるのはサンドイッチ方が多い。
<サンドイッチ法>
検出したいタンパク質に対する抗体がくっついているプレートに、タンパク質が含まれたサンプル(例えば血清や尿など)を入れる。そうすると検出したいタンパク質だけが抗体に結合する。(反応しなかった抗体は洗い流す)
さらに、検出したいタンパク質と反応する別の抗体を入れ、その後抗体と反応して発光するような物質を入れ、発光させ、発光量を検出することでタンパク質の量を測定する。
直接法だと、目的タンパク質はプレートにくっついた状態からスタートするが、例えば血清などをサンプルとして用いる場合は、サンドイッチ方のようにサンプルをプレートに入れてスタートするほうが勝手が良いので、よく使われる。
今回は以上です。